サッカー大会における落雷事故
1996年、大阪府内で行われていたサッカー大会において、試合中に落雷が発生。雷の直撃を受けた選手は、一命こそ取り留めたものの、視力低下や四肢への著しい後遺障害が残りました。 原告であった被害者とその両親は、サッカー大会の主催団体に「落雷の予見ができた」として総額6億5000万円の損害賠償を求めて地裁に提訴。一審は原告敗訴だったものの、その後、控訴・上告・訴訟差し戻しを経て、改めて高裁が被告に対し3億700万円の損害賠償を命じました。 高裁の判断によると、「引率の教諭は落雷を予見でき、注意義務を怠った」としています。落雷による主催団体への損害賠償命令は、過去の例に照らしても極めて異例。頻発する事故ではありませんが、将来、同様の事故が発生した場合、同判決を標準化して審議される可能性があります。
野外ライブにおける落雷事故
2012年、大阪府内で行われる予定だった男性グループの野外ライブにおいて、入場前に激しい雷雨が発生。入場を待っていた2名の女性が木の下に避難した際、その木に雷が落ち女性2名とも死亡しました。 落雷被害者のうち1名の両親は、「野外ライブの主催団体は落雷を予見できた」「入場前の客を安全な場所に待機させる保護義務があった」として大阪地裁に提訴。約8000万円の損害賠償を求めたものの、地裁は請求を棄却しました。 のち両親は控訴・上告を重ねましたが、2017年7月、最高裁が訴えを退ける形で原告の敗訴が確定しました。 この事例は、上記サッカーの事例と正反対の判決ですが、人が集まるイベント等を主催する企業においては、常に落雷被害における損害賠償リスクが潜在していることを忘れてはいけません。




