運送業では車両の管理や労働環境が事故に関係
運送業における主業務はやはり貨物の輸送。輸送中に起きる事故の原因は、自動車などの車両に起因するものと、運転者に起因するものとに分類することができます。
車両に起因する事故は整備などの管理体制に依存します。メーカーの欠陥に起因する場合はまた別ですが、所有する車両台数も多く、移動距離も膨大になる運送業ではより安全配慮義務や賠償責任に対処しておく必要があります。
運転者に起因する事故は、過重労働や健康管理といった労働環境が悪化することでリスクが高くなります。運転者が輸送業務に集中できるような環境づくりをすることも企業の責任ですし、安全教育を怠るのも問題。運転者が事故を起こせば、会社は使用者責任として安全配慮義務違反や賠償責任を追わされることになるでしょう。
輸送中の事故による損害は、一般車両の対人・対物だけでなく、預かった貨物への損害賠償責任が発生することも覚えておいてください