中退共は、従業員の退職金を積み立てるために国が設けた共済金制度です。原則として従業員全員が加入することになります。掛金は月額5,000円~3万円の間で16通りの中から選ぶことができ、事業主が納付することになっています。掛金は全額損金として計上できるほか、国による助成制度があるなどのメリットもあります。ただし経営者は加入対象外です。
小規模企業共済
中退共が従業員のための退職金共済制度であるのに対し、小規模企業共済は経営者のための退職金制度となっています。掛金の最大84万円までの金額を損金として算入することが可能。個人に対して所得税が課税されず、共済金(退職金)を受け取る際に一時金もしくは年金のいずれかを選択できるため、加入者本人にとっても節税メリットがあります。
中小企業倒産防止共済
中小企業倒産防止共済は、いわゆる連鎖倒産を防ぐための共済です。年間の掛金から240万円、累計で800万円までの全額を損金として算入でき、債権回収ができなくなった場合には払込した掛金の10倍(8,000万円が上限)までの共済金貸付を受けられます。また、40ヶ月(3年4ヶ月)以上の加入期間があれば、解約時には掛金全額が返戻されるため、税負担を軽くしながらいざというときに備えることができる制度です。