会社をサポートする賠償責任保険の一覧
楽天損保(サイトイメージ)
引用元:楽天損保公式HP (https://www.rakuten-sonpo.co.jp)

楽天損保

前身は1951年に創業した老舗会社・朝日火災海上保険!

楽天損保は、1951年に創業した朝日火災海上保険を、2018年に楽天株式会社がTOBで買収した会社。親会社よりも遥かに古い歴史を持つ老舗の損保会社です。6種類の保険から最大5種類を選んで包括的に契約する「事業者総合賠償責任保険」が主力商品。

楽天損保の強み

楽天損保は、今や日本人ならば誰もが知るIT企業「楽天株式会社」のグループに属する損保会社です。

もともと1951年に、野村證券・大和銀行・第一銀行等が発起人となり資本金5000万円でスタートした別の損保会社(朝日火災海上保険)でしたが、2018年3月より楽天株式会社の子会社としてグループに参入。同年7月より、楽天インシュアランスホールディングス株式会社の子会社となり、現在に至ります。

楽天損保が展開している法人向け保険商品は、2019年3月時点で計15種類。法人の財産に関する保険、法人所有の自動車に関する保険、法人に課せられた賠償責任に関する保険、従業員や下請け人等のケガに関する保険など、展開している保険の種類は非常に多彩です。

「楽天」と聞くと、比較的新しい会社のイメージがありますが、ご紹介した通り、楽天損保は大手企業の共同出資によって1951年に設立された老舗の損保会社。たとえ親会社が変わっても、これまで培ってきた商品力やノウハウは変わらないので、年配の企業オーナーさんでも安心して相談をすることができるでしょう。

楽天損保の法人向け賠償責任保険

事業者総合賠償責任保険

楽天損保が用意している各種の法人向け賠償責任保険の中で、メインとして展開されている商品が事業者総合賠償責任保険です。

事業者総合賠償責任保険の最大の特徴は、本来ならばバラバラで契約すべき各種の賠償保険を、1つの保険商品内で完結的に契約できる点。他の損保会社では別々の保険商品として用意されている6種類の保険の中から、楽天損保では、最大で5種類の保険を選んで包括的な1つの保険商品として契約することができます。

包括的な契約をすることの大きなメリットは、複数の保険商品における補償の重複がなくなる点。また、加入漏れの心配がなくなる点です。

法人の賠償責任保険は、保険商品ごとの補償範囲が比較的広いため、保険商品間における補償の重複はよくあること。補償内容が重複していても2倍の保険金を受け取れるわけではないので、保険料のムダ払いをなくすためにも包括的な契約方式は有効です。

以下、楽天損保の事業者総合賠償責任保険の6つの補償サービスについて、具体的に確認してみましょう(以下の6つの保険から最大5つを選んで包括契約します。1つでも構いません)。

補償内容
  • 施設賠償責任保険

    施設賠償責任保険とは、事務所や店舗、工場、遊園地、学校、看板などの各種施設・設備が原因で生じた偶発的な事故により第三者に損害を与えた場合、その損害を補償する保険です。施設・設備だけではなく、従業員の業務活動の遂行中に生じた偶発的事故による損害についても、補償の対象となります。

    具体的な補償例としては、店舗の看板が落下して通行人に損害を与えた場合や、自社のウェイトレスが飲食物をこぼし、お客さんの衣服を汚してしまった場合など。

  • 昇降機賠償責任保険

    自社が所有・使用・管理等をしているエレベーターやエスカレーターにおいて、構造上の欠陥や管理の不備等を理由に、偶発的に第三者に損害を与えてしまった場合、この損害を補償する保険です。

    具体的な補償例としては、エレベーターの誤作動によって第三者が扉に挟まれてケガをした場合や、下降中のエスカレーターが急停止して利用者が転倒してケガをした場合など。

  • 請負業者賠償責任保険

    道路工事、土木工事、ビル建設、清掃作業などを対象として保険。請け負う業者が業務の遂行をするにあたり、偶発的に第三者に損害を与えた場合、この損害を補償します。業務遂行に必要な設置施設の不備等で同様の損害を与えた場合でも、これを補償の対象とします。

    具体的な補償例としては、建設中のビルから資材が落下して通行人に損害を与えた場合や、資材置き場の資材が崩れて第三者がケガをしてしまった場合など。

  • 生産物賠償責任保険

    自社が製造または販売した商品の欠陥を原因に第三者に損害を与えた場合、この損害を補償します(生産物のリスク)。また、請け負った業務の終了後、その仕事結果の欠陥を原因に第三者に損害を与えた場合にも、この損害を補償します(完成作業のリスク)。

    具体的な補償例としては、自社が製造したテレビの欠陥が原因で発火し、テレビの購入者宅が火災に遭った場合(生産物のリスク)。また、電気工事業務における配線ミスが原因で火災が発生しまった場合(完成作業のリスク)など。

  • 受託者賠償責任保険

    自社企業が第三者からモノを預かっている場合や、加工を目的に第三者の所有物を保管している場合において、これら保管物に損害が生じた場合、正当な所有者が被る損害を補償する保険です。

    具体的な補償例としては、自社の倉庫が火災にあって他人からの受託物を焼失させてしまった場合や、お客さんから預かってクロークに保管していた衣服を汚してしまった場合など。

  • 自動車管理者賠償責任保険

    第三者から預かった自動車に対し、火災や不注意等によって損害を与えた場合、この損害について補償する保険です。

    具体的な補償例としては、ホテルの駐車場にお客さんの車を駐車する際に柱へ車をぶつけてしまった場合や、自動車修理工場内で整備点検中に誤って受託中の車のガラスを割ってしまった場合など。

企業向けのそのほかの保険

  • 動産総合保険

    自社が所有するほぼ全ての動産について、何らかの損害が生じた場合、この損害を補償する保険。商品はもとより、事務用の機器や什器・設備、医療用機器、各種機械など、補償の対象となる動産は広範囲です。

  • 店舗休業保険

    火災など何らかの事故等によって店舗・事務所が一時的に休業せざるを得なくなったとき、休業期間中の粗利益に相当する額を補償します。休業中も従業員に給与を支払うことができるため、退職リスクを避けることができます。

  • 運送保険

    鉄道や自動車、航空機などによって運送されている貨物について、事故で貨物が損害を受けた際、その損害額を補償する保険です。製品・半製品・原材料のほか、有価証券や貨幣・紙幣なども補償の対象となります。

楽天損保の注意点

楽天損保の企業向け賠償責任保険のメイン商品である「事業者総合賠償責任保険」の保険料は、加入する保険の種類に応じ、賃金・売上高・請負金額・面積等、および、てん補限度額や免責金額、保険期間等に応じて決定されます。これらのうち、賃金や売上高、面積等の基礎データについては、加入する法人が用意する書類です。データの正確性を期するため、余裕を持った時期から書類を作成・用意するようにしましょう。なお、これら申告データを故意に改ざんした場合には、万が一の際に保険料が支払われないことがあるので注意してください。最悪の場合は、契約自体が解除されることもあります。

また、保険期間内に法人の仕事内容、生産物の内容等に変更が生じる場合には、速やかに楽天損保または代理店に連絡してください。連絡を遅滞した場合には、保険金が支払われないことや、保険契約が解除されることがあります。

楽天損保の契約条件

楽天損保の「事業者総合賠償責任保険」のパンフレットでは、同保険に加入するための契約条件の記載がありません。業種による加入制限も、特に確認できませんでした。事業者であることを証明できる限り、どんな業種の会社でも加入が出来るものと思われます。

ただし上記にも示した通り、契約する際には、賃金や売上高などの基礎データを提出する必要があります。売上管理を始めとした会社経営全般が健全に運営されていることが、実質的な契約条件と考えて良いでしょう。

楽天損保の会社データ

社名 楽天損害保険株式会社
本社所在地 東京都千代田区神田美土代町7番地 住友不動産神田ビル
設立 1951年2月28日
公式サイトURL https://www.rakuten-sonpo.co.jp/
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