法人向け自動車保険を選ぶ際のポイントは、「フリート契約かノンフリート契約か」という点と、「どんな特約を付帯させるべきか」という点です。
フリート契約かノンフリート契約か
自動車の数が1~9台の場合には、ノンフリートと呼ばれる契約を結びます。ノンフリートとは、個人が契約する自動車保険と同じもの、と考えて差し支えありません。一方、契約する自動車の数が10台以上の場合には、フリートという契約を結ぶことになります。
フリート契約の保険料は、ノンフリート契約の保険料に比べて大幅に安くなることが一般的。条件によっては、ノンフリート契約よりも80%ほど保険料が安くなることがあります。
ただし、その保険料は、前年に支払われた保険金に応じて包括的に上昇するため、安い保険料を維持するためには、事故を起こさないよう慎重に運転することが必要です。
どんな特約を付帯させるべきか
社用車保険の大きな特徴の一つが、個人向けの自動車保険にはない様々な特約があること。業種や会社の特徴に応じて、必要な特約を選んで付帯させるようにしましょう。
既に説明したもの以外に、主な特約を確認してみます。
【対人賠償使用人災害特約】
社用車にて業務中の従業員にケガをさせてしまった場合、その賠償金を補償します。対人賠償の補償範囲を、社内の従業員まで拡大させる特約やです。
【搭乗者傷害事業主費用特約】
役員や従業員が社用車で事故を起こし、死亡または後遺障害にいたった場合、経営者が負担した費用の一部を補償します。
【法人契約の指定運転者特約】
法人の代表権を持つ人がプライベートで社用車を使用し事故を起こした場合、保険契約に準じた補償が適用されます。
【リースカー車両費用特約】
リースカーで事故等を起こした場合、その修理費用やリース契約中途解約費用等について補償します。リースカーを所有するすべての業種において、必須の特約となるでしょう。
【企業・団体見舞費用特約】
社用車で事故を起こした際、被害者に支払う見舞金や葬儀参列への宿泊費、交通費などを補償します。
【安全運転教育費用特約】
賠償金が発生する事故を起こした従業員に対し、安全運転教育を施した場合、その教育費用を補償します。