特集 従業員への損害賠償は 政府労災だけでカバーできるか
賠償責任保険はどう選ぶ?(イメージ)

賠償責任保険は
どう選ぶ?

法人賠償責任保険の正しい選び方

政府労災だけでは到底補えない損害賠償や慰謝料などに備えて、民間の労災、法人の賠償責任保険へはぜひ加入しておきたいところ。とはいえ、法人の賠償責任保険は保険会社各社から多くの商品が販売されています。その中からどうやって自社に最適な保険を選べばよいのか、ポイントを解説していきます。

賠償責任保険選びのポイント

まずは自社の事業リスクを抽出することから

賠償責任保険の目的は会社のリスクを補償することですから、一番に考えたいのは自社が抱えるリスクとそれに対する補償です。業種によって抱えるリスクや損害は変わってきますので、まずは自社の事業リスクを洗い出して、必要な補償を精査してみましょう。

自社特有のリスクに必要な補償を不足なくカバーできるか

選択に迷ったら、1つで包括的にカバーできる保険が安心かも

賠償責任保険には、建設業や製造業、運送業など、それぞれの業種ならではのリスクをベースに補償プランが組まれた商品があります。リスクの種類ごとに必要な補償を1つ1つ選択して組み合わせたり、特約やオプションでさらに必要な補償をプラスすることができます。

一方、ほとんどの業種に共通して1つの保険であらゆる補償を包括的にカバーする総合型タイプもあります。選択が面倒な場合、自社に本当に必要か選択に迷う場合は、このタイプを選んでおくと不足することなく安心かもしれません。

従業員に関するリスクもカバーできるか

従業員からの訴訟リスクにも備える必要がある

選択型の保険を選ぶにしても、総合型タイプを選ぶにしても、社外の事故に対する賠償責任だけでなく、社内的なリスクも考える必要があります。

従業員に何かあった場合に従業員を守るための補償はあるか、さらに、何等かのトラブルで従業員から訴訟を起こされた際、損害賠償責任にも対応できるのか、あらゆる方向のリスクを想定しましょう。

限度額・免責額の検討、保険料や保険金支払いの条件を確認

限度額設定の注意点

どのリスクにどれだけの保険額が必要なのかを明確にしたうえで、企業売上や経常利益から支払い可能保険料を算出します。その際、損害賠償保険金により被保険者の損害が填補される限度額や、自社で支払う(保険会社が保険金の支払責任を免れる)免責額も決めることとなります。

保険の請求は「1回の事故」単位で行われます。例えば工場などで死亡事故が起きた場合、死者が1人でも3人でも100人でも、保険金はあくまで「1回の事故」と扱われるため、金額は変わりません。しかし、死亡人数が1人違うだけで賠償額は数千万~億単位で違ってきますので、できるだけ限度額は高く設定しておいた方が安心。高く設定できる商品が安心です。

賠償責任保険の節税効果

賠償責任保険とは、個人の日常生活や、企業が業務を行っている最中の不慮の事故、また被保険者が所有・管理している施設などが原因となった偶然のトラブルによって、他人の肉体や所有物に何らかの損害が発生した時、その法律上の賠償責任を補償する保険です。特に、法人向けの賠償責任保険では、工場や店舗といった施設内で発生した事故、製造した部品や機械、提供した料理に起因する問題、従業員による人為的ミス、他にも輸送中のトラブルなど、業種や規模に応じて、仕事に関わる様々なリスクをまとめてカバーしてくれる賠償責任保険が人気を集めています。尚、保険料は企業の業績や規模、安全に対する取り組みなどで変動することが一般的です。

従法人税と節税対策

本文年間の売上げが黒字の場合、企業は相応の法人税を納めなければなりません。しかし、法人税率は決して低くなく、せっかくの利益も税金として徴収されては経営が厳しくなる一方です。

そこで、一般の企業の大半は常に節税対策を行いながら、自社の利益を守ろうとしています。

節税対策の代表例としては、事務所や店舗の家賃の前払いや、設備機器・車輌などの購入といったものが挙げられますが、まとまった費用を一括払いしなければならなかったり、購入した設備などは減価償却資産として数年単位で分割して経費計上しなければならなかったりと、思うような節税効果やメリットを得られないと感じることも少なくありません。

従賠償責任保険の注意点

本文企業が賠償責任保険に加入した場合、保険料として支払った費用を経費として計上し、その分だけ税金が控除されるというメリットがあります。これが「損金」です。

損金割合は保険商品の種類に応じて変わるものの、全額が損金として扱える保険も存在するので、確認しておいて損はありません。

加えて、掛け捨てタイプでなく、解約返戻金のある保険の場合では、資産を会社の外に積み立てておくと考えられるので、節税対策を行いながら資産確保を行うことも可能です。また、満期を待たずに解約した場合も、すでに支払っている保険料と契約内容に応じて解約返戻金を受け取れるので、急に資金が必要となった場合に利用することができるので安心です。

従すぐにでもできる賠償責任保険の節税対策

本文保険会社へ保険加入の申し込みを行った場合、会社によって差はあるものの、一般的にその契約手続きは数日以内に完了します。

もしも保険料を一括払いすれば、すぐに損金を生むことができるので、仮に決済直前の時期でも節税対策として有効かも知れません。

ただし、実際に契約完了までにかかる日数は保険会社によって異なるので、事前に気になる保険会社について調べておきましょう。