保険金の支払いの基本事項
保険金が支払われるには、他の保険同様に、色々な条件を満たす必要があります。
支払いをアテにしていて条件を満たしていなければ、事の内容と賠償額によっては経営に打撃が生じかねません。
賠償責任保険について、支払いが行われる一般的な条件を紹介します。
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損害賠償請求権者に、保険加入者が損害を賠償した場合
実績に対して、そのかかった費用が上限とされます。
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被害者である損害賠償請求権者に、保険加入者が損害を賠償する前の場合
①保険加入者から保険会社に、直接、被害者への支払いを指示したとき。
②被害者が先取特権(さきどりとっけん※1)を行使したとき。※2
③被害者が、保険加入者に保険金を支払うことを承諾したとき。
※1.被害者は、保険加入者の他の債権者よりも、この保険で優先的に弁済を受ける権利を有しています。
※2.①②のとき、損害賠償とそれ以外の保険金の合計額が、保険の契約金額を上回る場合は、損害賠償金が優先的に支払われます。
保険の適用について
適用地は基本的には国内です。保海外事業所にも国内同様の保険を適用させたい人は、相応の賠償責任保険を取り扱っている保険会社の商品への加入をおすすめします。
対応業種は、基本的には全ての業種です。ただ、医師による医療業務や、その他の国家資格を有する者のみが行える業務については対応範囲から外れることがありますので、事前によく確認をする必要があります。
契約期間は1年間です。初日の保険適用開始時刻から、末日の適用終了時刻までが明確にされています。
その他、契約している保険で保険金を支払う事例が発生した場合は、更新をする際に免責の自己負担額が加わりますので注意が必要です。