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【社内リスク】訴訟が急増中!使用者責任の事例とは
【番外】要注意!こんなケースでも使用者責任になる(イメージ)
Risk 08

【番外】要注意!こんなケースも使用者責任に

使用者責任の範囲と使用者責任の具体的な事例

業務中に従業員の取った行為で第三者に損害を与えると、使用者にも使用者責任が問われて賠償責任を請求をされることがあります。こでは使用者責任について、詳しく紹介しています。

使用者責任とは

事業主に問われる使用者責任とは

使用者責任とは民法715条1項に規定された法令で、業務に付随した従業員の行為で、第三者に危害や損害を加えた場合、事業主は賠償責任を負う義務があると定められています。

使用者責任を問う場合には、下記の3つの要件を満たしている必要があります。

  • 雇用関係がある
  • 業務に付随する行為
  • 第三者に損害を与えている
  • 使用者責任が問われるケース

    • 業務中に起こした交通事故
    • 職務上の立場を利用した詐欺
  • 使用者責任の要件

    使用者責任が認められる3つの要件

    使用者責任の要件は3つあります。

    1.事業主と使用人の間に雇用関係がある。
    2.事業を遂行するために従業員が行った行為。
    3.従業員の行為で第三者に損害を与えている。

    以上の要件を全て満たした時に、使用者責任を求めることができます。どこまで免責が認められるかは疑問ですが、実際は無過失責任となります。

  • 従業員への求償

    事業者が従業員に賠償責任を求める求償

    事業主には従業員に対して求償権があります。求償とは、債務者の債務を肩代わりした人が、債務者に対して立て替え分の返済を要求することです。

    事業主が被害者から使用者責任を求められると、支払った賠償金を従業員に対して請求することができます。求償を行使するには、事業内容・規模・業務内容など様々な要件を総合的な判断が必要です。

  • 免責事項

    事業者の責任が免除される免責事項

    民法715条1項の但書に、使用者責任の免責が明記されています。事業主が従業員の監督を行い、再三にわたり注意をしたのに、損害の発生を避けることができなかった場合に免責されます。

    実際に免責事由を立証するのは難しくどこまで認められるかは定かではありません。ほとんどの場合、事業主が使用者責任を負うことになります。

こんなことまで?使用者責任の具体的な事例

    • Ex.01

      手形の偽造で使用者責任が問われる

      手形作成を担当する事務員が会社名義の約束手形を偽造。権限なしで手形を作れる立場にあり、会社に使用者責任が認められた。

    • Ex.02

      飲み会でのセクハラに使用者責任

      終業後、飲み会の席で女性社員にセクハラ行為を上司が行った。仕事の話を絡ませていたとし、会社に使用者責任が認められた。

    • Ex.03

      従業員同士の喧嘩に使用者責任

      犬猿の仲の従業員AとBは殴り合いの喧嘩になりBに怪我を負わせた。予知できたとして会社の使用者責任が認められた。

    • Ex.04

      派遣先上司のパワハラに使用者責任

      派遣社員は派遣先の上司からパワハラを受けていた。派遣先上司は職務放棄とみなされ、派遣先企業に使用者責任が認められる。

    • Ex.05

      融資詐欺で問われた使用者責任

      不動産会社社員が虚偽の事業計画を作り、金融機関に地主に対してつなぎ融資をした詐欺に対して、会社の使用者責任を認めた。

企業の使用者責任と防止対策

企業に求められる防止対策と倍賞責任の加入

事業主は、従業員が起こした事故や過失に対して使用者責任を問われ、被害者から賠償責任を請求されると、それに応じる義務があります。被害の大きさや業務内容・事業所の規模などによって賠償額が異なりますが、場合によっては莫大な金額を請求されて、倒産に追い込まれるケースも少なくありません。

被害者に対して誠意ある対応は当然ですが、業務や権限の範囲を明確にし、社員教育に努めるなどの、トラブル防止対策を講じる必要があります。また万が一のリスクに備えて、賠償責任保険に加入しておくことが大切です。

使用者責任が問われた時に備えた保険加入

従業員に危害を加えてしまったときだけでなく、従業員の行為によって第三者に損害を与えてしまった場合にも、企業への賠償責任が問われてしまうことになります。従業員と雇用関係を結んでいる以上、企業は労働者の管理などを怠らないようにしなければ、大きなトラブルが発生してしまうこともあるのです。

訴訟により企業側の使用者責任が認められた場合は、多額の賠償金を支払わなければいけなくなる可能性も大いに考えられます。万が一の場合に備えて対応できるように、企業は万全の準備をしておかなければなりません。対策として絶対に欠かしてはならないのが、賠償責任保険への加入です。訴訟の際に必要な費用を補償してくれる保険であるため、大きな損害を被ることを未然に防ぐことができます。社内で起きる他のリスクにも対処することができるため、企業は賠償責任保険に入っておくことが望ましいでしょう。