【社内リスク】訴訟が急増中!使用者責任の事例とは
メンタルの病気(イメージ)
Risk 05

メンタルの病気

新入社員に多発するメンタルの病気と具体例

新しい環境に馴染めず、うつ病になる新入社員が急増しています。企業におけるメンタルヘルス対策が必須の時代になりました。

ここではうつ病を始めとする、メンタルの病気について詳しく紹介しています。

会社で起きるメンタルの病気とは

7割の企業が危惧するうつ病等のメンタルの病気

東京労働局では300人以上の従業員を抱えている企業を対象に「従業員の健康管理」について調査を行いました。その結果、7割の企業で、従業員の精神疾患発症を懸念していることがわかりました。

代表的なメンタルの病気にはうつ病やパニック障害、社会不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などがあります。その多くは、人間関係のトラブルや、業務に対する責任とプレッシャー、過重労働などからくるストレスが原因です。

  • うつ病

    新しい環境に馴染めない新入社員に多いうつ病

    新入社員は職場の環境や仕事に慣れるまでに、心身ともに相当のストレスがかかります。

    仕事のノルマやプレッシャー、上司から叱責されると、真面目で責任感が強い人ほど自分を責めるようになり、心身ともに不調が現れます。

    倦怠感や疲労感、不眠、食欲不振、無気力、判断力・思考力等の低下など、うつ病の症状が現れます。

    • 実際にあった訴訟・判例うつ病の
      具体的な事例
    • Ex.01

      上司の叱責が原因でうつ病に

      上司から注意されると叱責されているように感じる。会社に行こうとすると体調が悪くなり鬱病と診断された。

    • Ex.02

      周囲へのいら立ちからうつ病に

      チームの目標を達成しようと頑張っていたが、同僚のペースがもどかしく感じてイライラするようになり、何もかもやる気を失った。

    • Ex.03

      顧客のクレーム対応でうつ病になる

      新入社員がクレーム処理を担当。連日、顧客の怒鳴り声や罵倒で追い詰められていき、次第に意欲を失ってうつ病を発症した。

    • Ex.04

      長時間勤務の激務でうつ病を発症

      入社早々残業が月100時間を超え、仕事に追われているような感覚がある。夜も眠れないことが多く、うつ病を発症した。

    • Ex.05

      コミュニケーションが取れずにうつ病

      上司や同僚とコミュニケーションを上手く取れず、新しい環境に馴染めずに一人孤立していき、うつ病を発症した。

  • パニック障害

    突然発作が起きて死の恐怖に襲われる

    パニック障害は、突然、めまいや震え、動悸、息苦しさなどの症状が起きる病気です。発作は10分~長くても1時間ですが、「このまま死ぬのでは」という不安と恐怖に襲われます。

    上司や同僚、あるいは仕事内容で精神的に追い詰められた不安が原因でパニック障害を発症するケースが多いといえます。

    • 実際にあった訴訟・判例パニック障害の
      具体的な事例
    • Ex.01

      几帳面で周囲と調和が取れない

      几帳面で融通の利かない性格で、同僚と衝突することも多く、そのストレスで突然、呼吸困難に陥りパニック障害と診断された。

    • Ex.02

      周囲に配慮しすぎでパニック障害に

      人当たりがよく、能力も高く評価されて、いつも回りの人に気を配っていたストレスからパニック障害を発症する。

    • Ex.03

      内気で上司に相談できないストレス

      内気な性格から先輩や上司に質問できず、自己判断で処理をして叱責される。そのストレスから入社2か月でパニック障害に。

    • Ex.04

      不規則でハードな業務のストレス

      看護師として重病患者をケアする責任と、不規則でハードな勤務から、パニック障害を発症。

    • Ex.05

      脳力以上の仕事を要求されたストレス

      業務量が多くて処理能力を上回り、いつも仕事に追われている感じが強くなってパニック障害を発症した。

企業のメンタルヘルス対策の義務と責任

企業が取り組むメンタルヘルス対策とは

厚生労働省では平成12年から「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を策定し、メンタルヘルス対策の充実・強化を進めてきました。企業におけるメンタルヘルス対策として、メンタルヘルスチェックなどが義務付けられました。

また労働契約法の第5条「安全配慮義務」では、使用者の義務として、労働者が安全に働ける環境を確保する旨が定められています。この法令に違反すると、民亊上の賠償責任や業務上過失傷害など刑事責任が問われます。

改正された労働安全衛生法のメンタル対策のポイント

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ストレスチェックの義務付けで企業のメンタル対策

平成26年に労働安全衛生法が改正により、ストレスチェック制度が新たに加わり、企業におけるストレスチェックが義務付けになりました。これは労働者のストレス度合いが簡単にわかる検査です。

チェックシート(質問票)の質問に答え、集計・分析して医師の指導の有無を判定した上で、本人に通知します。企業は個人データを管理することで、メンタルな病気を未然に防ぎ、労働環境の改善にもつながります。

労働者も自分自身の健康状態を知ることで、メンタルな病気を未然に防ぐことができます。

企業が行うべき対策とは

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メンタルヘルス対策の企業が行う4つの取り組み

厚生労働省の「事業場のおける労働者の心の健康づくりのための指針」では、メンタルヘルス対策として「4つのケア」に取り組むことを盛り込んでいます。

4つのケアとは次の通りです。

セルフケア

従業員自ら管理することで、心と体の健康を守る

ラインケア

監督者が部下に対して行うケアで、講習会やマニュアル、職場環境の改善等を通して心と体の健康を守る

専門家によるケア

産業医や心理カウンセラーを置いた相談窓口などを設置して心と体の健康を守る

外部相談機関によるケア

外部の相談機関と連携して講習会を実施したり、心と体の健康づくりをする。

現在、企業ごとの取り組みが始まり、それぞれに成果を上げています。

メンタルの病気から過労死に至るケースも

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追い詰められるとメンタルの病気から過労死に

人間関係のトラブルや過重労働、社内でのハラスメント(パワハラ、マタハラ、セクハラ、パタハラ)などで強いストレスを長期間受けていると、次第に精神的に追い詰められてうつ病を発症します。

人間関係や職場の環境、業務内容、勤務時間を改善せずに、そのままの状況が続くと、うつ病が悪化して自殺するケースがあります。会社が原因でうつ病から自殺した場合は、過労死と認められて、賠償責任請求されることがあります。

うつ病で訴訟が起きた際に備えて賠償責任保険への加入を

プライベートと仕事を上手に両立させることが世間的に良いと言われていますが、社会に出るとどうにもならないこともたくさんあります。新入社員が抱える心の病気のほとんどは所属する企業の上司との兼ね合いや社内での人間関係のトラブルなどが多くを占めているのが現状です。業務の内容から生じるプレッシャーにより責任を感じ、精神的な負担を負うことも少なくはありませんが、初めて社会に足を踏み入れる人にとって急な環境の変化はこれまでにないほどのストレスを感じるものです。

従業員はメンタルの問題で社会復帰が困難になり、これからの人生に支障をきたしてしまうことも十分にあり得ます。企業は従業員が無理な労働で体を壊してしまい訴訟が発生した際にも、対応できるようにしておきましょう。そのためにも賠償責任保険に加入すべきです。賠償責任保険に入っておくことで、さらなる損害が発生しないように備えておくべきです。