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店舗休業保険の補償範囲
店舗休業保険イメージ

店舗休業保険の補償範囲とは

休業期間中の売り上げをどこまで補償してくれるか

万が一のトラブルで店舗が休業した場合、休業期間中の売り上げの一部を補償するのが店舗休業保険。リスクに備えて、ぜひ経営者は加入しておくべき保険です。ここでは、店舗休業保険の概要や補償内容、補償範囲、補償の適用外となるケースなどについて、詳しく解説します。

受託者賠償責任保険の対象となる事業者

店舗休業保険とは、何らかのトラブルによって店舗が休業を余儀なくされた際、休業の日数に応じて売り上げの一部を補償する保険のこと。

店舗を運営している経営者は、可能性の肯定に関わらず、常に店舗の休業リスクを抱えていることになります。

火災や風災、盗難、暴行、食中毒の発生などによる営業停止等、様々な理由で、店舗には休業を余儀なくされるリスクと隣り合わせているため、万が一のときに備えて、多くの経営者は店舗休業保険に加入しています。

店舗休業保険の補償内容と補償範囲

店舗休業保険の補償内容や補償範囲は、各保険会社の取り決めによって異なります。ここでは、三井住友海上、および朝日火災の店舗休業保険をモデルに、一般的な保証内容・補償範囲をご紹介します。

補償内容

以下の8つの場合において店舗の営業が休止に追い込まれた場合、契約上の保険金が支払われます。

1.火災

例)建物の消失による休業

2.落雷

例)落雷による設備の破損による休業

3.破裂・爆発

例)水道管の破裂による休業

4.風災・雹災・雪災・水災

例)台風によって窓が割れたことによる休業

5.落下・飛来・衝突

例)建設現場からの店舗に資材が落下したことによる休業

6.水濡れ

例)スプリンクラーの事故による休業

7.暴行・破壊

例)デモ行為で店舗が破壊されたことによる休業

8.盗難

例)閉店後の深夜、ショーウィンドウを割られて商品が盗難に遭ったことによる休業

以上の8つの補償については、隣接物件が上記8つの事故で被害を受け、その影響で店舗が休業に追い込まれた場合でも、適用となります。たとえば、隣の店舗が火災に遭い、保険の対象となる店舗に類焼したことによる休業などです。

また、公共施設が上記8つの事故によって被害を受け、その影響で店舗が休業となった場合も、補償が行なわれます。たとえば、電気会社の事故による店舗の休業などです。

なお三井海上火災では、食中毒の発生による保健所からの営業停止命令等も、補償の対象としています。

補償範囲

店舗休業保険で補償される範囲は、基本的に「粗利益」。「粗利益」とは、単純に言えば、売上から原価(仕入高・原材料費)を差し引いたものです。

この場合、原価には人件費が含まれません。つまり、人件費を入れた金額が補償の対象になります。 休業中とは言え、従業員の雇用を維持するために、経営者は一定の給与を支払い続けなければなりません。万が一の時に、店舗休業保険は経営者の強い味方となることでしょう。

補償の適応外となるケース

やむを得ず店舗が休業となった場合に、その売上の一部を補償するのが店舗休業保険。ただし、実質的にはやむを得ない休業であったとしても、補償されないケースがあるので注意しましょう。

故意・または重大な過失による休業

故意による休業が補償されないことは当然ですが、経営者等による重大な過失が原因で休業となった場合は、補償の適応外となります。

経営者・従業員の自損事故による休業

経営者や従業員が運転する車が店舗に衝突して休業にいたった場合、補償の適応外となります。

冷凍装置・冷蔵装置の異常による休業

冷凍庫・冷蔵庫の変調等によって庫内に温度変化が生じた場合、その影響による休業については適応外となります。

万引きによる休業

盗難による休業は補償の対象となりますが、万引きによる休業は補償の適応外となります。 盗難とは、最初から不法侵入性を伴う窃盗のこと。たとえば、店舗閉店後の深夜、窓ガラスを割って店舗に侵入して商品を奪うことなどです。 万引きとは、窃盗をするその瞬間まで、不法侵入性を断定できない場合の窃盗のこと。たとえば、営業時間中に顧客らしきものとして入店し、店員の目を盗んで商品を奪うことなどです。

地震・津波・噴火による休業

地震や噴火、または、それらに伴って生じた津波の影響で休業に追い込まれた場合は、補償の適応外となります。

店舗休業保険以外に店舗経営者が加入しておくべき保険

店舗休業保険だけでは補償されず、なおかつ、経営者であれば加入しておくべき代表的な保険をご紹介します。ご紹介する3つの保険のうち、「店舗賠償責任補償」と「借家人賠償責任補償」については、保険会社により店舗休業保険の特約として付帯させることも可能です。店舗休業保険に加入する際には、ぜひ特約を付けておきましょう。

店舗賠償責任補償特約

店舗の施設等が原因で、顧客にケガを負わせたり、または、顧客の財物に損害を与えた場合、これを補償します。また営業に関わらず、被保険者の日常生活に起因して他人に損害を与えた場合にも、同特約で補償される場合があります。前者を「施設賠償責任補償」、後者を「個人賠償責任補償」と言います。

生産物賠償責任保険(PL保険)

店舗で製造したものが原因で、顧客にケガをさせたり、または、顧客の財物に損害を与えた場合、これを補償します。「店舗賠償責任補償」と異なる点は、原因が「施設」なのか「製造物」なのか、ということ。飲食店や小売店、製造業などにおいては、必須と言える保険でしょう。

借家人賠償責任補償特約

賃貸している店舗に何らかの損害を発生させ、物件の貸主に対して損害賠償責任を負った場合、これを補償します。店舗が自社物件ではなく賃貸物件の場合は、ぜひ加入しておくべき保険となります。

地震保険

すでに説明した通り、店舗休業保険は地震や噴火、また、それに伴う津波による被害を補償していません。万が一店舗が被害を受けた場合の早期の営業再開のために、経営者は地震保険に加入しておくべきでしょう。

安心の店舗運営のために店舗休業保険の検討を

店舗を運営するにあたって付きまとうリスクは、不景気だけに限ったことではありません。景気が上向きの時でも火災や落雷、水道管の破裂に台風による風災など、他にも多くのリスクが常に隣り合わせです。また、不景気の波は徐々にやってくるものですが、事故やトラブルといった不測の事態は店舗の立ち上げ時期や継続年数に関わりなく、ある日突然やってきて経営に大打撃を与えてしまいます。

  • 01

    休業を余儀なくされるトラブルは、いつでも想定外のケースが大半をしめる

    万が一のトラブルで店舗が休業してしまうと、経営者だけでなく従業員を含め多くの人の生活を脅かす危機にもなりかねません。店舗が休業するということは、それほどまでに損害が甚大なのです。

    日本では特に起こりにくいデモ行為によって店舗が破壊された場合も、一般的な店舗休業保険の補償内容で保険金の支払いがされるなど、幅広い内容をカバーしてくれます。さらに、盗難による被害に関しても同様です。

  • 02

    補償範囲は事前によく確認しましょう

    保険会社によって、特約として付帯させることのできる保険はいくつかありますが、その中でも補償の適用外となるのは万引きに関しての補償。盗難と万引きの線引きは簡単ではありませんが、できる限り補償内容は幅広くカバーしておくことで、運営の危機となる事態をできるだけ避けることが可能です。

    店舗休業保険では休業中の人件費も補償してくれるため、経営者ならできるだけ加入しておきたい保険と言えます。たださし、地震や津波などによる補償の適用外となるケースも少なくはありません。それらは店舗休業保険以外での保険でカバーすることも十分に可能です。また、天災以外でも、店舗を自社物件でなく賃貸で運営している場合には、物件に損害が起こった場合の補償も行なってくれます。

    これから損害賠償保険の加入を検討していくなら、安心の店舗運営のためにも包括的な賠償保険への加入が大切になってくるでしょう。