建設工事保険とは、建築中の建物が被った損害を補償する保険。たとえば、建築中の建物が火災などで損害を受けた際、その復旧に要した費用を補償する保険です。
具体的な補償内容等は保険会社によって異なりますが、一般に、建設工事保険には次のような特徴があります。
補償の対象は「モノ」
補償の対象は「モノ」であり、「人」ではありません。建築中の建物や、建築に要する資材など、あくまでも「モノ」の損害について補償するのが建設工事保険です。
補償の条件は、予測不能かつ突発的な事故による損害
補償を受けるための条件として、損害の原因となった事故が、予測不能かつ突発的な事故である必要があります。起こるべくして起こった事故や、突発性のない事故によって保険対象に損害が生じても、その復旧費用は補償されません。
補償の額は、復旧費と周辺の費用
建設工事保険で補償される額は、建築物等が損害を受ける前の状態に戻す復旧費、および、復旧に伴って生じる各種費用(片付け費用など)になります。
保証期間は工期のみに限定
保証期間は、工事期間中のみになります。よって、工事が終了した後に生じた建物等の損害については、補償されません。ただし、特約を付帯させることにより、引き渡し後の一定期間について保証期間を継続させることができます。
契約形態には「個別契約」と「年間包括契約」がある
建設工事保険の契約形態には、工事ごとに個別で契約する「個別契約」と、年間の工事をまとめて契約する「年間包括契約」があります。
具体的にどのような事例が補償の対象となるのか、以下で詳しく確認してみましょう。