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【社外リスク】業種別に見る会社の賠償責任事例
サービス業ほか(イメージ)
Risk 07

サービス業ほか

施設管理やお客様対応などサービス業の経営リスク

宿泊施設・保育施設・教育機関・医療機関といったサービス業では、施設管理やお客様への対応・配慮など企業が注意すべき範囲も広く、その運営で遂行すべき安全配慮義務や賠償責任について解説します。

リスク要因が広範なサービス業に必須の賠償責任保険

業種に応じたリスクに対応できるか否か

医療機関や宿泊施設など、取り扱うサービスによって付随するリスクは異なります。サービス業では自社の業務遂行リスクを徹底的に洗い出し、それに応じた対策として適切な賠償責任保険を選択しなければなりません。 しかし、リスクを完璧に洗い出すことは不可能です。事故はいつも思いもよらぬところから発生します。

  • 酔っ払った客が窓から転落!観光ホテルに賠償責任

    訴訟内容
    酒を飲んで酔っ払っていた観光客が、8階にある大浴場の窓から転落して死亡。ベランダには柵があったものの、安全管理対策として不十分とされ、建物に事故の原因があるとして観光ホテルに賠償命令が下された。
  • 客が消し忘れたガスストーブで死亡事故発生

    訴訟内容
    冬場、旅館の宿泊客が就寝時にガスストーブを消し忘れた結果、翌朝に一酸化中毒状態で発見された。ストーブには煙突がなく、寒い日に窓を開けて換気をすることの問題点などが裁判の争点に。結果的に旅館が安全管理を怠っていたとして、旅館は原告側が請求した金額の7割を賠償金として支払った。
  • エレベーター事故で経営者に賠償命令

    訴訟内容
    出入り業者が工場内のエレベーターを使用しようとした際、エレベーターのトラブルによって転落事故が起きた。その後、建築基準法が定める安全装置の設置を怠ったとして、工場経営者に賠償金の支払い命令が下った。

突発的に起こる事故から会社を守るためには、包括的な補償を備えた賠償責任保険への加入が不可欠です。労災リスクも高い業界でもあるため、従業員も含めた広範なリスク要因のカバーが求められるでしょう。 各社の賠償責任保険の特徴は以下のページにまとめていますのでご参照ください。

サービス業における安全配慮義務・賠償責任

多種多様なサービス業ではリスク要因も業種別

サービス業と一括りにしてしまうとかなり広範な業種が含まれますが、これは日本標準産業分類によるひとつのカテゴリーで、“非物質的生産物”を生産する業務となります。そう、飲食業などはいかにもサービス業というイメージですが、飲食物という物質を生産するのに対して、本来のサービス業としては、宿泊サービスから広告・クリーニング・修理・興行・レジャー施設・医療・保育・宗教・教育・法務関係など多種多様で、それぞれの職種において安全配慮義務や賠償リスクがあることを知っておいてください。

例1:ホテル・旅館業の安全配慮義務・賠償責任

施設・飲食物・預り品など宿泊施設の管理責任とは

不特定多数のお客様が来訪するホテルや旅館といった宿泊サービスでは、お客様に迷惑をかけないように注意をしていても、時にはトラブルを起こすこともあるでしょう。

旅館の施設に欠陥があり、お客様がケガをした場合や、火の不始末で火事になり、運悪くお客様が亡くなってしまった場合など、その旅館では施設管理や旅館業の運営における管理責任を問われ、身体賠償・対物賠償事故による損害賠償請求を受けることになります。

食中毒事故などもホテルや旅館では注意したいところ。食材に問題があった場合、仕入元の責任を問うことはできますが、これも施設内で調理すれば加工することでの製造物責任が発生します。

ほかにも、フロントで預かる荷物の管理責任や客室での盗難など、宿泊施設側の経営リスクとなる要因は多々あります。

例2:保育施設の安全配慮義務・賠償責任

保育施設でよくあるシーンでも賠償責任を問われる

小さな子供を多数預かる保育施設では、ちょっとしたことが事故につながりかねません。損害責任となったケースの一部だけを見ても、例えば以下のようなものが挙げられます。

  • 保育士による子供の虐待で、頭に大ケガを負わせてしまった。
  • 電気ポットのふたを、保育士が不注意で子供の肌に触れさせてしまい火傷を負わせた。
  • 子供と保育士が遊んでいた時、保育士の不注意が原因で子供が転び、骨折した。
  • 子供が体調を崩した際、保育施設の医療機関への手配が遅れたため、後遺症が残る重篤な事態になった。

このように、よくあるようなシーンでも、安全配慮義務を賠償責任問われることがあるのです。

例3:塾などの安全配慮義務・賠償責任

塾内の事故以外にも責任が問われる塾経営のリスク

少子化の進む日本において塾など教育産業はより激しい競争を余儀なくされる中で、安全配慮義務や賠償責任という経営リスクにも対応していかなければなりません。

生徒が塾へ通う際やほかの塾へ移動する際、ケガや死亡する事故に遭えば賠償責任が問われることもあります。教室内で生徒がケガをした時の賠償責任はもとより、塾内で火災が起きて、講師が誘導ミスをしたことで生徒がケガをするケースも塾側の賠償責任になるでしょう。

一方、塾内で生徒が別の生徒にケガを負わせた場合、生徒本人やその保護者に法律的な責任を負いますが、それに伴う賠償責任を塾が負う場合もあるなど、注意すべき面は多々あります。

例4:医療機関における安全配慮義務・賠償責任

医療ミスや施設での安全配慮義務など賠償責任は多岐に

意図的ではないにしても、医療事故は大きな社会問題化することもあり、医療機関にとっては最新の注意をしておかないと経営に大きなダメージを与えかねません。

診断ミスで病状が悪化することもあれば、手術ミスで後遺障害が残ってしまうこともあるでしょう。

治療行為以外にもトラブル要因はあります。診療所の床が滑りやすかったことで来訪者が転倒、ケガをする事故が珍しいものではありません。健康でない人や高齢者が行き来する施設では、一般的な店舗よりも安全配慮は高いレベルで遵守されねばならないのです。ほかにも病院食による食中毒や輸血血液の血液型を取り違えるなど、安全配慮義務違反や賠償責任で訴訟を起こされるケースは数多くあります。

サービス業で賠償責任が起きた時に備えて

対人サービス業では、お客様とのトラブルが生じることは珍しいことではないでしょう。特に保育施設や塾などの業種は子供を相手にしたサービスを提供しているため、子供に大きな危害を与えてしまうと将来にも影響してしまうことが考えられるため、安全に配慮した接し方を心掛けることが重要です。

しかし、どれだけ問題が起きないように備えていたとしても、リスクは付いて回るものです。万が一の場合でも対応ができるように、賠償責任保険に加入しておくことは必須事項と言えるでしょう。高額の賠償金を請求されてしまうと企業側からしても大きな損害になってしまうため、カバーのできる対策を講じておくべきです。賠償責任保険では、そういった際に訴訟による費用を補填することができるため、最悪の事態に対しても十分な対応を行うことができます。