経営者のための事業リスクとその事例 » 会社経営をサポ―トする賠償責任保険の一覧!
〈イザというとき会社をガッチリガード〉

会社をサポートする賠償責任保険の一覧

企業には様々なリスクがあり、それによって賠償責任が問われます。こうした万が一に備えた保険が賠償責任保険です。賠償責任保険は損害保険会社ごとに特徴があり、補償内容も異なります。ここでは主要各社の損害賠償責任保険を確認できます。

各保険会社の法人向け賠償責任保険を紹介

1つの保険契約で事業活動におけるリスクをトータルでサポートできる保険や業務内容に応じて必要な保険を組み合わせて選択できるものなど法人向けの賠償責任保険にもいろいろな種類があります。

事業リスクが発生した際に必要となる法人向けの賠償責任保険を保険会社ごとに紹介します。法人向けの賠償責任保険と一口に言っても、はじめから一つの保険契約にすべての事業リスクをカバーできる補償が付帯した包括的なものや、業種や事業内容に応じて必要な補償だけを選択し、組み合わせて契約できるものなど保険会社ごとに内容は異なります。

まずは事業活動において起こりうるリスクを洗い出し、必要不可欠な基本補償を選択した上で、さらに手厚く補償内容を拡大する特約を選択すると良いでしょう。

はじめから固定で1つの商品に組み込まれている補償には○印、ご自身で選択し組み合わせが可能な補償は「選択+組合せ」と記載しています。

ぜひ法人向けの賠償責任保険を検討する際にお役立てください。

  • 三井住友海上

    おすすめの保険 ビジネスプロテクター
    保険料 業種と売上高による
    限度額・免責額の設定で調整可能
    限度額・免責額 限度額は5,000万円~10億円
    免責額は0円~100万円

    業種ごとの事業リスクに合わせて包括的にカバーするビジネスプロテクター

    業種ごとに起こりうるさまざまなリスクを包括的にカバーする保険です。製造・販売・サービス業用の保険、建設業用の保険、海外輸出用の保険と3つのプランが用意されているので事業内容に応じて選択することができます。製造・販売・サービス業用の保険は、年間の売上高が50億円以下の法人が加入対象、建設業用の保険は、主業務が建設業の法人で、完成工事高・売上高が50億円以下の法人が加入対象、海外輸出用の保険は、売上高(輸出高)が50億円以下の法人が加入対象で、直接輸出せず、商品や貨物の送り先や輸出額が把握できない場合でも加入できます。ビジネスプロテクターは1つの保険契約ですべてのリスクをサポートする保険なので加入漏れや、補償内容の重複などの心配はありません。

    基本の補償内容
    施設リスク 施設・設備の管理不備による損害(身体/財物) ○
    昇降機事故による損害(身体/財物) ○
    給排水管からの漏水による損害(身体/財物) ○
    構内専用車の事故による損害(身体/財物) ○
    業務リスク 業務中の事故による損害(身体/財物) ○
    海外出張中の事故による損害(身体/財物) ○
    作業対象物・管理財物に発生した損害(財物) ○
    生産物・仕事の
    結果リスク
    生産物・製造物の事故による損害(身体/財物) ○
    仕事の結果の事故による損害(身体/財物) ○
    不良完成品・不良製造品による損害(財物) ○
    生産物または仕事の目的物自体の損害(財物) ○
    国外に流出した生産物の事故による損害(身体/財物) ○
    その他リスク 来訪者の財物損壊 ○
    人格権侵害による賠償 ○
    広告宣伝侵害による賠償 ○
    使用者賠償責任(身体) ○
    被害者治療費 ○
    初期対応費用 ○
    訴訟対応費用 ○
    リコール費用 ○
    ブランドイメージ回復費用 ○
    ネットワークによる損害・賠償 ○
    データ損壊復旧費用 ○
  • 東京海上日動火災保険

    おすすめの保険 超ビジネス保険
    保険料 業種、売上高(完成工事高)、建物の構造級、過去の損害発生状況による
    限度額・免責額 補償の種類ごとに限度額と免責額を設定(一部選択式)

    必要な補償を組み合わせて選択し、1つの保険でまとめてカバーできる超ビジネス保険

    さまざまな事業内容に対応している補償のラインナップから、必要な補償だけを選んで組み合わせることができる保険です。補償項目は5つに分かれており、所有する財産に生じるリスクを補償する「財産に関する補償」・工事現場にて所有する財物に生じるリスクを補償する「工事に関する補償」・営業休止などによって生じた損失を補償する「休業に関する補償」・事業活動における賠償リスクを補償する「賠償責任に関する補償」・業務中の労災事故によるリスクを補償する「労災事故に関する補償」の中から必要なものを選び組み合わせることができます。異なる2種類以上の補償を契約することで契約数に応じて割引制度も用意されています。

    基本の補償内容
    財産リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる損害・休業 選択+組合せ
    車両・航空機・物体の衝突等による損害・休業
    労働争議による損害・休業
    給排水管からの漏水による損害・休業
    盗難による損害・休業
    電気・機械事故による損害・休業
    工事リスク 工事現場の不測的事故による損害 選択+組合せ
    作業の過失による損害
    工事現場への輸送中の資材に生じた損害
    管理物件に生じた損害
    賠償リスク 施設・業務遂行中の事故 選択+組合せ
    生産物・完成作業物による事故
    借用不動産損壊
    コンピュータ・ネットワーク事故
    情報漏洩事故
    リコール事故
    その他リスク 従業員への法定外の補償 選択+組合せ
    使用者賠償責任
  • 損保ジャパン日本興亜

    おすすめの保険 ビジネスマスター・プラス
    保険料

    契約方式、年間売上高または延床面積等による

    限度額・免責額

    限度額は補償ごとに1,000万~10億円から選択
    免責額は0円~10万円から選択

    事業ごとのニーズに合わせてさまざまなリスクをカバーできるビジネスマスター・プラス

    以前はリスクごとに賠償責任保険・傷害保険・火災保険・店舗の休業保険のようにいくつかの保険商品への加入が必要でしたが、ビジネスマスター・プラスは一つの契約ですべてのリスクを包括的にカバーできる商品となっています。事業活動中に起こりうるリスクである物損害・賠償・傷害・休業と4つの補償ユニットから必要なものを選択し、必要な補償を1つの契約でカバーします。小売業、飲食業、サービス業、卸売業、製造業など用と工事業、物流業の3つの業種プランから選択します。

    基本の補償内容【4つのうち2つ以上を選択】
    物損リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる損害 選択+組合せ
    外部からの飛来・衝突等による損害
    労働争議による損害
    給排水管からの漏水による損害
    休業リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる休業 選択+組合せ
    車両・航空機・物体の衝突等による休業
    給排水管からの漏水による休業
    賠償リスク 施設の危険による事故の賠償 選択+組合せ
    業務中の事故による賠償
    製造物の事故による賠償
    受託物・不動産の損害賠償
    傷害リスク 死亡・後遺障害 選択+組合せ
    通院・入院・手術
  • AIG損保(旧AIU保険)

    おすすめの保険 スマートプロテクト
    保険料 要問合せ
    限度額・免責額 要問合せ

    スマートプロテクトは業務災害や雇用リスクなどの事業リスクを幅広くカバー

    天災や業務内外のケガ、休業や病気など従業員が被った業務災害に対する雇用者の責任を補償する「業務災害の補償」、解雇やハラスメントなどで事業者が損害賠償請求をされた際の法律上の損害賠償責任を補償する「雇用リスクの補償」、企業が事業活動に伴い法律上の損害賠償責任を補償する「賠償責任の補償」、企業が保有や管理をする財産への損害や火災などによって休業損失などが発生した場合に補償する「財産の補償」、これら4つの補償カテゴリの中から必要な補償を組み合わせることが可能です。

    基本の補償内容
    業務災害リスク 業務中・通勤中の事故によるケガ 選択+組合せ
    業務遂行中に発症した症状・業務を原因とする病気
    労災保険の給付が決定した自殺行為によるケガ
    雇用リスク 不当解雇による賠償 選択+組合せ
    セクハラ、パワハラなどによる賠償
    雇用に関する差別・懲戒による賠償
    賠償責任リスク 工事中の事故による損害 選択+組合せ
    製造物・販売物が原因で起こった事故による損害
    施設が原因で起こった事故による損害
    財産リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる損害 選択+組合せ
    車両・航空機・物体の衝突等による損害
    労働争議による損害
    給排水管からの漏水による損害
    盗難による損害
  • 日新火災海上保険

    おすすめの保険 ビジサポ
    保険料 要問合せ
    限度額・免責額 限度額は ~1,000万円/1事故
    免責額は補償ごとに異なる

    企業の損害賠償リスクを4つの補償範囲から選択できるビジサポ

    施設が原因で起こる事故や仕事中の行為が原因で起こる事故を補償する「施設業務危険補償」、作ったものが原因で起こる事故や仕事完了後に引き渡し後に起こる事故を補償する「生産物完成引渡危険補償」、仕事で預かったものに生じるリスクを補償する「保管財物危険補償」、仕事で預かった自動車に生じるリスクを補償する「管理自動車危険補償」の4つの基本特約と、さらに基本特約にプラスして特約を付帯することでさらに手厚く補償を受けることもできます。事業内容に合わせて必要な補償を設計することができるので支払限度額を縮小したり、追加の特約で内容をさらに充実させたりすることも可能です。

    基本の補償内容
    施設業務リスク 施設が原因で生じる事故 選択+組合せ
    仕事中の行為が原因で生じる事故
    生産物完成
    引渡リスク
    つくった物が原因で生じる事故 選択+組合せ
    仕事を完了し、引渡した後に生じる事故
    保管財物リスク 借用物、支給財物、受託財物、管理財物の紛失・盗難による損害 選択+組合せ
    借用物、支給財物、受託財物、管理財物の損傷・損害
    管理自動車リスク 仕事で管理・保管している自動車の破損 選択+組合せ
    管理・保管している自動車の出張作業中・移送作業中の事故・破損
  • 明治安田損保

    おすすめの保険 施設所有(管理)者賠償責任保険
    保険料 要問合せ
    限度額・免責額 要問合せ

    法人の賠償責任リスクに備える施設所有(管理)者賠償責任保険

    工場や事務所のような企業が所有や管理する施設の、構造上の欠陥や管理の不備によって偶発的に起こる事故や、施設を本拠地として内外問わず行う業務中に生じる事故により損害賠償責任が発生した場合の損害賠償リスクを補償する保険です。

    基本の補償内容
    施設リスク 施設の構造上の欠陥による偶発的事故・損害 ○
    施設の管理の不備による偶発的事故・損害 ○
    施設の内外で行なう業務遂行中に生じる偶然な事故・損害 ○
    ※明治安田損保の賠償責任保険はリスクごとに商品がわかれており、ほかに「生産物賠償責任保険」「請負業者賠償責任保険」があります。それぞれ補償内容は以下となります。
    生産物賠償責任 生産物によって生じる偶発的な事故による損害 ○
    仕事の結果によって生じる偶発的な事故による損害 ○
    請負業者賠償責任 建設・土木工事等の請負業者の業務遂行中に生じる偶発的な事故 ○
    請負作業で使用する施設の欠陥・管理不備による偶発的な事故 ○
  • 共栄火災

    おすすめの保険 商売の達人(K-Biz)
    保険料 直近会計年度の総売上高と確定保険料算出基礎申告書による
    保険金・免責額 限度額は1億円/3億円/5億円から選択

    商売の達人(K-Biz)は法人のさまざまなリスクに起因する事故をまとめて補償

    業務遂行中のリスクや生産物に関するリスクなど、事業活動中に起こりうる事故によって発生する損害賠償費用などを補償する保険です。1つの保険契約で賠償責任リスクをトータルでサポートできます。契約プランは充実した補償内容の「ワイドプラン」と経済的な保険料が魅力の「ベーシックプラン」の2つから選択が可能です。ベーシックプランの場合でも見舞い費用補償と、欠陥品の回収費用が付帯しています。オプションとして食中毒が発生した際の利益補償特約などを付帯することもできます。

    基本の補償内容
    施設・業務遂行リスク 施設の管理不備による事故・損害 ○
    業務遂行中に生じた事故・損害 ○
    生産物リスク 製造・販売した物が原因で生じた事故・損害 ○
    生産物自体の損害 ○
    欠陥品の回収費用 ○
    預かり物リスク 保管物(動産)の破損による損害 ○
    預かっている自動車の破損・事故による損害 ○
    その他リスク 被害者の見舞い費用 ○
  • あいおいニッセイ同和損保

    おすすめの保険 タフビズ 事業活動総合保険
    保険料 直近会計年度の総売上高(建設業は完成工事高)、または事業計画値による
    限度額・免責額 賠償責任補償において限度額は選択1000万~5億から選択、免責額はなし

    3つのプランから必要な補償を選択できるタフビズ事業活動総合保険

    財物補償・休業損害補償・賠償費用補償の3つの基本補償が用意されており、企業のリスクに応じたプランを選択することができます。基本的な自然災害などによる被害から、水災や不測の事故や突発的な事故まで幅広く補償する「ワイドプラン」、ワイドプランから不測の事故や突発的な事故の補償を除いた「ベーシックプラン」、火災や落雷などによる最低限の補償が受けられる「エコノミープラン」の3つのプランから選択が可能です。また、基本の契約にオプションとして電気的事故による損害を補償する特約や、業務用の現金の盗難を補償する特約などを付帯することもできます。

    基本の補償内容
    財物リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる損害 選択+組合せ
    車両・航空機・物体の衝突等による損害
    労働争議による損害
    給排水管からの漏水による損害
    盗難による損害
    休業リスク 火災・爆発・落雷・風水害などによる休業 選択+組合せ
    車両・航空機・物体の衝突等による休業
    労働争議による休業
    給排水管からの漏水による休業
    盗難による休業
    食中毒・特定感染症による休業損害
    賠償責任リスク 施設の所有・管理、業務遂行に起因する事故による賠償責任 選択+組合せ
    代表者の法律上の損害賠償責任
    施設内で発生した偶発的な事故による被害者の治療費
  • 大同火災海上保険

    おすすめの保険 DAY-PRO!事業財産保険
    保険料 物件種別・構造級別・事業内容をもとに、補償範囲や特約の有無などの条件により決定する
    限度額・免責額 支払限度額の設定については、再取得価格に約定付保割合を乗じた額を保険金額として設定。詳しい割合や条件などは要問合せ。免責額は特約にて設定可能。

    財物補償だけでなく利益損失に対する補償もプラスしてさまざまなリスクから会社を守るDAY-PRO!事業財産保険

    火災や落雷などの自然災害から盗難や暴力行為まで法人が保有する財物が損害を受けた際に補償を受けられる財物補償と、損害による営業停止などのために生じた損失も特約を組み合わせることで補償することができます。

    基本の補償内容
    財物リスク 火災・落雷・破裂・爆発などによる損害 選択+組合せ
    風災・雹災・雪災などによる損害
    物の落下・飛来・衝突などによる損害
    水漏れによる損害
    労働争議などによる損害
    盗難による損害
    水災による損害
    その他の突発的な不測の事態による損害
    休業リスク 火災・落雷・破裂・爆発などによる休業 選択+組合せ
    風災・雹災・雪災などによる休業
    物の落下・飛来・衝突などによる休業
    水漏れによる休業
    労働争議などによる休業
    盗難による休業
    水災による休業
    その他の突発的な不測の事態による休業
  • チューリッヒ

    おすすめの保険 チューリッヒ企業総合賠償責任保険
    保険料 従業員数・賃金総額、業務内容、製造物の種類と製品別売上高、事故歴(最低5年分)等で決定
    限度額・免責額 要問合せ

    国内外問わず企業活動にかかわるさまざまなリスクをトータルサポート

    チューリッヒ企業総合賠償責任保険は、従来の施設賠償責任保険、国内の賠償責任保険、海外の賠償責任保険、請負業者賠償責任保険などリスクごとに加入が必要だった保険を、事業活動によって生じた人的な障害や財物への損害など企業活動において起こりうる賠償責任リスクを包括的にカバーできる保険にしたものです。保険対象地域は日本だけでなく全世界とすることが可能で、英文の付保証明を発行することも可能です。日本国内外を一つの証券でカバーすることができるので、部品など日本で販売された材料が他社の製品に利用され海外へ輸出された場合も補償の対象となります。


    ※2019年3月現在、チューリッヒでは法人向けの賠償責任保険について、新規の募集を停止しています。詳しいことは、チューリッヒ保険会社にお問合せください。

    基本の補償内容
    人身障害 身体への障害に対する賠償損害 ○
    人格権侵害など、人・精神に対する障害への賠償損害 ○
    不当な拘束など、自由の侵害・名誉き損に対する賠償損害 ○
    口頭、文書、図画その他これらに類する表示行為による名誉毀損・プライバシ-の侵害に対する賠償損害 ○
    その他リスク 業務上の海外出張中に、従業員や役員が起こした賠償損害 ○
    財物損壊に起因する損害 ○
    広告宣伝侵害に起因する損害 ○

そもそも法人向けの賠償責任保険とは

賠償責任保険とは、個人の日常生活や、企業が業務を行っている最中の不慮の事故、また被保険者が所有・管理している施設などが原因となった偶然のトラブルによって、他人の肉体や所有物に何らかの損害が発生した時、その法律上の賠償責任を補償する保険です。特に、法人向けの賠償責任保険では、工場や店舗といった施設内で発生した事故、製造した部品や機械、提供した料理に起因する問題、従業員による人為的ミス、他にも輸送中のトラブルなど、業種や規模に応じて、仕事に関わる様々なリスクをまとめてカバーしてくれる賠償責任保険が人気を集めています。尚、保険料は企業の業績や規模、安全に対する取り組みなどで変動することが一般的です。

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